不動産の生前贈与と相続、どちらが得?ポイントを解説
不動産を相続する際によく話題として上がるのが、結局のところ、生前贈与と相続のどちらがお得なのかという議論です。
生前贈与ならば贈与税を、相続ならば相続税を納める必要があります。
それぞれ税率や特例・控除などが異なり、納税額も異なります。
そこで、本記事では不動産の生前贈与と相続の違いやそれぞれどの様な場合に得になるのか、解説します。
不動産の生前贈与とは?
不動産の生前贈与とは、不動産の所有権を有している者が死亡する前に配偶者や子どもなど自分が選んだ相手に贈与することです。
生前贈与においては相続税ではなく、贈与税を納める必要があります。
生前贈与は、相続よりも早い段階で次世代に引き継がせられる点や将来の遺産分割対象外となるため、相続税負担の軽減やトラブルの防止に役立ちます。
不動産の生前贈与が相続より得である場合
以下のような状況では、不動産の生前贈与が相続よりも得になる場合があります。
贈与税の控除・非課税措置の適用額が多い場合
生前贈与には一定額の控除が適用されるさまざまな制度や特例が存在します。
代表的なものが夫婦間で配偶者に生前贈与を行う場合などです。
こうした制度が利用できる場合には、生前贈与の方が得になる場合があります。
不動産価値の上昇が見込まれる場合
将来的な不動産価値の上昇が見込まれる場合、相続時精算課税制度などを利用しながら、生前贈与を行う方が得になる可能性が高いといえます。
生前贈与を行った場合、その時点での価値を基準に相続税の計算がなされるため、今後の価値上昇による納税額の上昇分が得になります。
相続が不動産の生前贈与より得である場合
以下のような状況では、相続が不動産の生前贈与よりも得になる場合があります。
相続税の控除額が多い場合
相続税では一定額の基礎控除が適用されるため、相続財産が基礎控除額以下であれば相続税は発生しません。
例えば、法定相続人が多い場合、小規模宅地等の特例が利用できる場合、など高額な控除が適用できる場合は、相続のほうが得になる場合があります。
不動産の価格変動
不動産の価格は変動するため、将来的に価格が下がる可能性があります。
例えば、築年数が長い物件やタワーマンションなど価格変動の大きい物件であれば、相続のタイミングで不動産価格が低くなっている場合があります。
こうした場合、今すぐに生前贈与を行うよりも相続により取得する方が納税額が低くなる場合があります。
不動産の移転コスト
不動産の所有権を移転する際は、登録免許税や不動産取得税が発生します。
これらは相続で取得するよりも贈与で取得する方が高額となります。従って、これらの移転コストの増加分を補えるぐらいの相続税節税効果が出ない場合は、生前贈与を行うよりも相続により取得する方が得になります。
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自身の不動産において生前贈与と相続のどちらを利用すべきか判断してほしい、生前贈与や相続の手続きを手伝ってほしい、相続税の試算を行ってほしいなど相続について気になることや疑問点がある方はお気軽に一度ご相談ください。
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- 資格
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- 所属団体
- 近畿税理士会 右京支部
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- 経歴
- 同志社大学卒業。金融機関に就職後、運用や企業の財務コンサルティング業務に従事。実家での相続を機に31歳で会計業界に転じる。相続専門の税理士事務所に5年間勤務の後、アーム税理士法人を設立。
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大阪の会計事務所でマネー ジャーとして幅広い業種の顧問を担当するとともに、多数の相続税申告も担当し、10年勤務。
相続専門の税理士事務所に5年間勤務の後、アーム税理士法人を設立。
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