アパート経営で相続税対策するメリット|失敗するケースはある?
相続税対策としてのアパート経営は、土地や建物の評価額を下げられる可能性があることから、有効な方法として紹介されることがあります。
しかし、制度や仕組みを十分に理解しないまま進めると、想定した効果が得られない場合もあります。
本記事では、アパート経営が相続税対策として用いられる理由と主なメリット、あわせて失敗につながるケースについて解説します。
アパート経営による相続税対策の仕組みと主なメリット
アパート経営によって土地や建物を賃貸用として利用している場合、相続税評価額は、現金や自用地、自用建物、更地として保有している場合と比べて、低く算定されます。
これは、賃貸借契約が結ばれていることで、土地は貸家建付地、建物は貸家として評価されるためです。
一般的には、自用の場合と比べて、相続税評価額がおおむね7~8割程度になることが多いようです。
要件を満たす場合には、貸付事業用宅地等として小規模宅地等の特例が適用され、相続税評価額を引き下げることにつながります。
また、アパート経営では賃貸による継続的な家賃収入が見込まれます。
相続後の納税資金を確保しやすくなるほか、相続人間での分割を検討する際の選択肢のひとつとなります。
アパート経営で相続税対策がうまくいかないケース
アパート経営による相続税対策は、すべてのケースでうまくいくとは限りません。
うまくいかないケースとして考えられるのは、以下のような場合です。
- 立地や需要を十分に検討していない場合
- 借入金や資金計画に無理がある場合
- 相続後の管理体制が整っていない場合
それぞれについて具体的にみていきます。
立地や需要を十分に検討していない場合
賃貸需要が見込めない立地でアパートを建築すると、空室が続き、収益が安定しない可能性があります。
その結果、相続税対策として期待していた評価減の効果よりも、経営面での負担が大きくなるケースも考えられるため、事前に十分な検討をすることが大切です。
借入金や資金計画に無理がある場合
アパート経営では、多額の借入金を伴うこともあります。
借入金は相続後も返済義務として引き継がれるため、相続人の負担になります。
返済計画に無理がある場合、収支悪化や金利変動の影響を受けやすくなるリスクにも注意が必要です。
相続後の管理体制が整っていない場合
相続後の管理や運営について、誰がどのように関与するのかが相続人間で整理されていないケースがあります。
管理方針が定まらないまま相続が発生すると、トラブルにつながりかねません。
管理の手間や負担が想定以上に大きくなる点にも注意が必要です。
まとめ
アパート経営は、相続税評価額を引き下げられる可能性があることから、相続税対策の1つとして検討される方法です。
一方で、立地条件や資金計画、相続後の管理体制によっては、期待した効果が得られない場合もあります。
相続税の軽減だけで判断するのではなく、収益性やリスクも含めて検討することが重要です。
また、令和8年度税制改正において「貸付用不動産の評価方法の見直し」に関する規定が盛り込まれました。
これにより、相続税対策としてこれからアパート建築をする方は、相続発生のタイミングによっては思った効果が得られないケースも考えられます。
アパート経営による相続税対策を検討する際は、相続税に詳しい税理士に相談することをおすすめします。
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- 資格
- 税理士・宅地建物取引士・FP
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- 所属団体
- 近畿税理士会 下京支部所属
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- 経歴
- 同志社大学卒業。金融機関に就職後、運用や企業の財務コンサルティング業務に従事。実家での相続を機に31歳で会計業界に転じる。相続専門の税理士事務所に5年間勤務の後、アーム税理士法人を設立。
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- 資格
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- 所属団体
- 近畿税理士会 下京支部所属
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- 経歴
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大阪の会計事務所でマネー ジャーとして幅広い業種の顧問を担当するとともに、多数の相続税申告も担当し、10年勤務。
相続専門の税理士事務所に5年間勤務の後、アーム税理士法人を設立。
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